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咬合病とは?歯が欠ける・顎が鳴る…見逃したくない噛み合わせのサイン

「歯が欠けた」
「歯が割れた」
「治療した歯が何度も悪くなる」
「顎がカクカク鳴る」
「朝起きると顎が疲れている」

このような症状はありませんか?

歯のトラブルというと、まず虫歯や歯周病を思い浮かべる方が多いと思います。
しかし、歯や顎に起こる問題には、細菌だけではなく「噛む力」が関係していることがあります。

歯科では、噛み合わせの不調和や歯ぎしり・食いしばりなどによって、歯や歯周組織、顎関節などにさまざまな問題が生じている状態を「咬合病(こうごうびょう)」という考え方で捉えることがあります。
歯を長く守るためには、虫歯や歯周病を予防する「細菌の管理」だけでなく、歯に加わる「力の管理」という視点も大切です。

今回は、咬合病とはどのようなものなのか、ご自身でも気づきやすいサインとともに解説します。

1.咬合病とは?噛み合わせと「力」の問題

咬合病とは、噛み合わせの不調和や歯ぎしり、食いしばりなどによる力が関係し、歯や歯周組織、顎関節などにさまざまな問題が生じている状態を捉える考え方です。

虫歯や歯周病では、細菌が重要な原因の一つとなります。
一方、歯が欠ける、すり減る、割れるといったトラブルでは、歯に繰り返し加わる「力」についても考える必要があります。

例えば、日中の食いしばりや睡眠中の歯ぎしりなどによって強い力が繰り返し加われば、歯や被せ物などに負担が蓄積することがあります。
そのため、毎日の歯磨きや定期的なクリーニングだけでは防ぎきれないトラブルもあります。

歯を守るためには、
・虫歯の管理
・歯周病の管理
・噛み合わせの確認
・歯ぎしりや食いしばりの確認

など、お口全体を総合的に診ることが大切です。

2.歯に現れる咬合病のサイン

噛む力による影響は、さまざまな形で歯に現れることがあります。

歯がすり減っている

鏡でご自身の歯を見てみてください。

・奥歯の噛む面が平らになっている
・前歯の先端が真っすぐすり減っている
・左右で歯の形が違っている
・歯の先端が小さく欠けている

このような変化はありませんか?

歯のすり減りには、加齢や食生活などさまざまな要因がありますが、歯ぎしりや食いしばりなどが関係している場合もあります。
すり減りが進むと、歯の内側にある象牙質が露出し、知覚過敏などの症状が現れることもあります。

歯が欠ける・割れる

「硬いものを食べたわけではないのに歯が欠けた」
「同じ歯を何度も治療している」
「詰め物や被せ物が繰り返し外れる」

このような場合にも、噛み合わせや歯に加わる力が関係していないか確認することがあります。
一度治療した歯でも、負担の原因が残っていれば、同じ場所に繰り返しトラブルが起こることがあります。

大切なのは、壊れた部分だけを見るのではなく、「なぜ、その歯に問題が起きたのか」という視点を持つことです。

3.歯周病や顎関節に現れるサイン

力の影響を考えるときは、歯だけではなく、歯を支える組織や顎関節の状態も確認します。

歯周病がなかなか安定しない

歯周病は、歯周病原細菌による感染と、それに対する身体の炎症反応が関係する病気です。
ただし、歯周病がある歯に過度な咬合力が加わっている場合には、歯を支える組織への負担についても考える必要があります。

例えば、
・歯周病治療をしているのに歯の揺れが気になる
・特定の歯だけ噛んだときに違和感がある
・一部の歯に強く力がかかっているように感じる

といった場合です。

歯周病の治療では炎症をコントロールすることが基本ですが、必要に応じて噛み合わせや歯に加わる力も確認します。

顎が鳴る・口が開きにくい

口を開閉したときに、

・顎がカクカク鳴る
・口を大きく開けにくい
・顎が痛い
・朝起きると顎が疲れている

といった症状がある場合、顎関節症の可能性があります。

顎関節症には、顎関節そのものの状態、咀嚼筋、生活習慣、心理社会的要因など複数の要素が関係すると考えられており、噛み合わせだけが原因とは限りません。
そのため、顎の症状がある場合も、一部分だけではなく総合的に状態を確認することが大切です。

4.歯ぎしり・食いしばりと筋肉への負担

歯ぎしりや食いしばりでは、歯だけでなく、顎を動かす筋肉にも負担がかかることがあります。

特に、

・朝起きたときに顎が疲れている
・頬やこめかみ周辺の筋肉が張っている
・無意識に上下の歯を接触させている
・家族から睡眠中の歯ぎしりを指摘された

という方は注意が必要です。

肩こりや頭痛がある場合

食いしばりや歯ぎしりがある方の中には、頭痛などの症状を伴う方もいます。
ただし、肩こりや頭痛には非常に多くの原因があり、噛み合わせだけで説明できるものではありません。
「頭痛があるから噛み合わせが悪い」と自己判断するのではなく、症状に応じて医科も含めた適切な診断を受けることが大切です。

ストレスや睡眠との関係

歯ぎしりや食いしばりには、ストレスや睡眠など複数の要因が関係することがあります。

忙しい時期になると食いしばりが増える。
仕事に集中すると上下の歯を強く接触させている。
朝起きると顎が疲れている。

このような変化に気づくことも、お口に加わる力を考える一つのきっかけになります。
噛み合わせだけを見るのではなく、生活習慣や睡眠なども含めて考えることが重要です。

5.繰り返すトラブルでは「原因」を調べることが大切

咬合に関係する問題は、虫歯のように「ここに穴が開いている」と分かりやすいとは限りません。
そのため、「治療したのに、また同じ歯が悪くなった」「詰め物や被せ物が何度も外れる」「歯が欠けたり割れたりする」「顎の違和感がなかなか改善しない」といった状態を繰り返している場合には、症状が出ている部分だけではなく、お口全体を確認することが大切です。

当院では、必要に応じてデンタルドック(精密検査)を行い、

・歯や修復物の状態
・虫歯の有無
・歯周組織の状態
・歯のすり減りや破折の状態
・噛み合わせ
・顎位や顎関節の状態
・歯ぎしりや食いしばりを疑う所見

などを総合的に確認しています。
検査で現在のお口の状態を把握したうえで、問題が起きている背景を考え、必要な治療や予防についてご提案します。

まとめ|歯を守るには「細菌」と「力」の両方を見る

歯が欠ける。
歯が割れる。
歯がすり減る。
治療した歯に何度もトラブルが起きる。
顎が鳴る、顎が疲れる。

こうした症状の背景には、虫歯や歯周病だけではなく、歯ぎしり・食いしばりや噛み合わせなど「力」の影響が関係している場合があります。
もちろん、これらの症状があるからといって、すべてが咬合病や噛み合わせの問題によるものとは限りません。
だからこそ大切なのは、症状だけから自己判断するのではなく、現在のお口全体の状態を確認し、「なぜその問題が起きているのか」を考えることです。

足立優歯科では、虫歯や歯周病だけでなく、噛み合わせや顎関節、歯に加わる力まで含めてお口全体を診査し、一人ひとりの状態に応じた治療や予防についてご提案しています。

繰り返す歯のトラブルや、噛み合わせ・歯ぎしり・食いしばり、顎関節の症状などが気になる方は、一度ご相談ください。