歯周病は治るの?治らないの? ~歯周病改善の正しい手順~
2023年8月18日
歯周病は治るの?治らないの?
~歯周病改善の正しい手順~
歯周病はどんな病気?
歯周病と診断を受けてから年を追うごとに歯が少なくなり、そのたびごとに治療を繰り返している。こんな状態になっていませんか?
歯周病は歯と歯ぐきの境目に付着した歯周病原因菌やこの細菌が作り出す毒素が歯ぐきの中に侵入することで、身体の免疫機能が働き、その結果として歯を支える歯茎や骨を破壊してしまう病気です。
さらにこの病気の恐ろしい点は、口の中の問題だけでなく糖尿病や脳・心筋梗塞といった血管の病気を引き起こすことです。
つまり命に関わる病気だということです。
この病気の治療では以下のような適切な手順を確実に実践することが必要です。
細菌を取り除く
歯周病の原因は口の中の細菌であり、歯周病の治療ではこの細菌を取り除くことが最も重要で基本的なこととなります。
細菌を取り除くには自分自身で行う歯磨きと、専門家が行うプロフェッショナルクリーニングとがあります。
歯磨きは、個々の患者さんの歯の状態に応じた清掃具の選択とその使い方を習得し、日々実践していただくことです。
プロフェッショナルクリーニングは歯石除去のほか、患者さん自身では清掃できない
箇所について清掃を手伝うことです。
場合によっては薬剤を併用したり、専用の器具を利用します。
歯ぐきと骨の形を整える
歯周病で骨が破壊されている場合は、歯周ポケットと呼ばれる管理できない歯ぐきの溝が残ります。
この場合は歯周外科処置によりポケットを取り除くとともに、骨の形を整えたり骨を再生させたりします。
歯並びが悪い場合には歯の位置を移動させ、また適合性の悪いかぶせや詰め物がある場合もそれらを取り換え、清掃性の高い状態に口の中の環境を整えます。
栄養状態を整える
歯周病の治療では損なわれた組織を回復させるため必要な栄養の補給が必要です。ビタミン・ミネラルを含めた五大栄養素の体内状況を確認し、食事を改善したりサプリメ
ントや点滴を用いて不足している栄養を補給します。
咬み合わせを整える
最終的に行う処置は咬み合わせです。適正な顎関節の位置で上下の歯が接触し、さらにはスムーズに動けるように整えます。
ダメージを受けた骨の状態に合わせて咬み合わせにより加わる力を負担できる状態にまでコントロールすることが、歯の維持には不可欠となります。
この後に行われるのがメンテナンスであり、健康を維持増進するために省くことはできません。
もしあなたが歯周病を克服できていないのであれば、これらの正しい歯周病の治療プロセスのどこかに不足があります。
セカンドオピニオンを受け、不足の部分を確かめて改善を行うことがあなたの歯と健康、そして豊かな生活を守ることに繋がります。